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知ってる?大人の発達障害とカサンドラ症候群

暮らし

 最近、「大人の発達障害」というワードが取り上げられることが多くなりました。子どもの発達障害と何が違うのか、大人の発達障害はどういうものなのか、発達障害と気づくきっかけ等をまとめました。また、私がなった「カサンドラ症候群」とは何か、お伝えします。

よく聞く「大人の発達障害」って?

「大人の発達障害」はその名を聞く限り、大人になって発症するものかと捉えがちですが、そうではありません。発達障害は先天性のものであるため、大人になってから新たに発症することはないのです。

ではなぜ、「大人の発達障害」と言われ、メディア等でも話題になるのでしょうか。

子どもの頃、本人も周りの大人も発達障害と気づかない、もしくは大人になるまで違和感を感じたままきたものの、大人になって初めて精神科を受診しそこで発達障害であると発覚するケースがあります。まさに、私の身近にいた人もそのケースでした。

「大人の発達障害」がいろんなところで取り上げられるようになったのは、社会福祉制度の充実や精神障害や発達障害の認知が進んだことにより、精神科や心療内科の診察を受ける人が増え、結果的に発達障害と診断される人が増えているということでしょう。

「大人の発達障害」に気づくきっかけは?

大人になって発達障害と知る人のほとんどは、自分自身が発達障害だと知らないが故に、辛い思いや生きづらさを感じたまま過ごしてきた人が多いです。

学生の頃までは周囲のサポート等で問題なく過ごすことができていたのに、社会人になり自分自身にこれまで以上に責任をもつようになることで、生きづらさをより感じるようになるのではないでしょうか。

社会に出れば、周りとのコミュニケーションの在り方が学生の頃までとは変わってきます。コミュニケーションが得意、不得意の違いで仕事にも影響が出るほどです。

そういった、環境の変化から感じる自分自身の違和感や、または周囲の気づきにより「大人の発達障害」ではないかと疑うようになります。

「人とのコミュケーション方法が分からない」「相手の表情や状況から気持ちを察することができない」そういったことが原因で、二次障害となるうつ病を発症することも少なくないそうです。

また、女性の場合は男性よりも発達障害の発現性が分かりづらく見逃されやすいと言われています。なぜなら、女性の場合友達同士の会話の中で空気が読めない発言をしても、周りがフォローしてくれるために発達障害と気づきにくいと言われています。

「大人の発達障害」かも・・・可能性に気づいたらどうしたらいい?

発達障害は気づかないうちに二次性障害を発症しかねないため、発達障害であることを早めに自覚して対策するに越したことはありません。周りと何かが違う、学生生活はなんとかなっていたけど、社会に出たらやりづらい・生きづらいと少しでも感じたら、早めに行動を起こしたほうが良いでしょう。

  • 早めに精神科の相談を受ける
  • 睡眠、運動、食事といった生活習慣を整える
  • 診断を受ける前でも自分の苦手なことを相手に告げる勇気を持つ
  • 無理に他人との付き合いを優先せず、一人で考える時間をつくる

発達障害は個性とは別物です。個性だと言って自分も周りも関わっていては、双方良い人間関係を築き続けることは難しくなります。障害であるとはっきり切り分けることで、双方が関わり方を考えることができます。

ですから、嫌われたくない一心で相手に気を使いすぎたり、自己判断で自分は正常であると決めつけるのではなく、少しでも思い当たるフシがあれば、早めに専門医を相談することをおすすめします。専門医を受診する前に、セルフチェックもあるので、それをまずやってみてからでも良いかもしれません。

「カサンドラ症候群」って知ってる?

では、身近に「大人の発達障害」がいた私だから知っている、言える、「カサンドラ症候群」って知っていますか?聞いたことがありますか?

「カサンドラ症候群」とは、アスペルガー症候群(自閉症スペクトラム障害、ASD)のパートナーや家族との関係をうまく構築できず、定型発達の人に不安や抑うつの症状が出る状態のことを言います。精神疾患ではありませんが、対人関係により心身症状が生じている状態を言います。

アスペルガー症候群はコミュニケーションに難があるため、会話自体は普通にできてもその発言の意図が読み取れなかったり、相手が傷つくとは思わず失礼なこと言ってしまったりする傾向があります。こういったコミュニケーションの困難を常に受け止めているパートナーや家族が、意思疎通がうまくできないストレスや他者に理解してもらえない孤独感を抱き、カサンドラ症候群に繋がってしまうと考えられています。

まさに、私自身がそうでした。自身は、孤独感、情緒不安定といった精神的・身体的症状をかなり早い段階ではありましたが自覚をしました。まさに、日々のコミュニケーションからうまれる不満、不安が積み重なり、そのような不調を自覚したのだと思います。そして、私自身が心身の不調を自覚したことにより、もしかしてあの人は発達障害なのでは?と思い、専門医を受診するようすすめ受診した結果、アスペルガー症候群、学習障害を診断されました。

まとめ

・「大人の発達障害」は大人になってから発症するものではない、子どものころは発達障害だと気づかずに過ごしてきたが、大人になって初めて精神科を受診して分かるケースをいう

・「大人の発達障害」は社会に出ることで、これまで感じていた生きづらさをより強く頻繁に感じるようになることが気づくきっかけになる

・「大人の発達障害」なのではと可能性に気づいたら、医療機関を受診し診断を受け適切な治療を受けることで、二次障害の発症を抑えることができる、また周囲も関わり方を考えることができるようになる

・家族に発達障害の人がいることで、関係をうまく構築できず、定型発達の人に不安や抑うつの症状が出る状態を「カサンドラ症候群」と言う

「大人の発達障害」と診断された本人は、そうだったのかとこれまでの生きづらさ等の原因が分かり何かすっとなるのか、辛いと感じるのか・・・どちらにせよ、発達障害は周りの人より当人が一番辛いものです。サポートまではいかないにせよ、周りは発達障害の特性を理解しできる限りの関りをしていくと良いのではないでしょうか。

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